乳腺外科医裁判で無罪判決、わいせつ行為否定(2月20日17時追記)
レポート
2019年2月20日 (水)
高橋直純、岩崎雅子(m3.com編集部)
東京都足立区の柳原病院で自身が執刀した女性患者に対してわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪で逮捕・起訴された男性外科医に対する裁判で、東京地裁(大川隆男裁判長)は2月20日、男性外科医に無罪(求刑懲役3年)を言い渡した。判決直後の記者会見で男性外科医は「正直に言うとほっとしている。日本医師会をはじめ、私を支援していただいた方にこの場を借りてお礼を言いたい」、主任弁護人の高野隆氏は「今回の判決はほぼ完璧な無罪判決、疑問の余地がない無罪判決と言っていいと思う」とそれぞれ語った(会見の内容は『乳腺外科医裁判、「捜査手法に大きなインパクト」』を参照)。 ※以下は法廷でのメモを基にした判決の概要。後ほど内容を補足していきます(2月20日17時)。 大川裁判長は主要な事実レベルの争点を「事件性」の有無であると整理。さらに、実質的な争点を(1)被害を訴える女性患者A氏の発言の信用性、外在的な補助事実に関する争点として、被害を訴える女性患者A氏の術後せん妄の有無および程度、(2)DNA型鑑定およびアミラーゼ鑑定の信用性――と整理していた。 判決では最初にA氏の発言の信用性を検討。A氏の訴える被...
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